愛され続ける家。【前編】  北欧スウェーデンの景色。

こんにちは。

Hemma Bäst! わが家がいちばん!」へようこそ。

家づくりを始めると、
思っていた以上に悩むことがあります。

それが、外壁の色です。

間取りは何カ月もかけて決めたのに、最後の最後になって外壁の色だけ決められない。

展示場では素敵に見えた色も、
自分の家になると急に不安になる。

「白は汚れそう。」

「黒は暑そう。」

「ベージュなら無難かな。」

「グレーなら失敗しないかもしれない。」

私も同じでした。

何十年も住む家だからこそ、
「失敗したくない」という気持ちが大きくなるのです。

でも、住んでみて思うことがあります。

家は、街の中で目立つためのものではありません。

毎日帰ってきたときに、「やっぱりこの家が好きだな」と
思える場所であってほしい。

外壁の色を考えるということは、実は「どんな暮らしをしたいか」を考えることなのかもしれません。

2026年、日本で選ばれている外壁色とは?

では、実際に今、
日本ではどんな色が選ばれているのでしょうか。

2026年の住宅・外壁塗装市場の調査では、
人気の高い色は次のような傾向になっています。

2026年 日本の人気外壁色ランキング

第1位 グレージュ

第2位 チャコールグレー

第3位 ホワイト系

第4位 ベージュ系

第5位 ブラック系

以前は真っ白な外壁が人気でしたが、
ここ数年で少しずつ変化しています。

白よりも少し落ち着いたグレージュ。

黒よりも柔らかなチャコールグレー。

どちらも「主張しすぎない色」が支持されているのです。

街を歩いていても、この傾向は感じます。

新しい分譲地では、グレーやベージュを基調とした家が並び、とても洗練された印象を受けます。

もちろん、それは決して悪いことではありません。

私も「きれいだな」と思います。

では、なぜこれほどまでにグレーが選ばれるようになったのでしょうか。

グレージュが人気なのは、おしゃれだから?

理由はいくつかあります。

まず一つ目は、汚れが目立ちにくいこと。

雨だれや砂ぼこりは、
真っ白な外壁では意外と目立ちます。

その点、グレージュは少しだけ色味があることで、
年月による変化を自然に受け止めてくれます。

二つ目は、街並みになじみやすいこと。

住宅街では、一軒だけ極端に目立つ家よりも、
周囲と調和する家のほうが安心感があります。

三つ目は、流行に左右されにくいこと。

家具でも洋服でもそうですが、
ニュートラルカラーは長く愛されます。

家も同じように、「飽きがこない」という価値が求められるようになりました。

こうして見ると、グレージュはとても合理的な選択です。

だから人気があるのでしょう。

「好きな色」より「失敗しない色」を選んでいるのかもしれない。

ここで、少し考えてみたいことがあります。

外壁の色を選ぶとき、

私たちは本当に「好きな色」を選んでいるのでしょうか。

それとも、

「近所で浮かない色。」

「汚れが目立たない色。」

「将来売るときに不利にならない色。」

そんな「失敗しない色」を選んでいるのでしょうか。

もちろん、その考え方も大切です。

家は大きな買い物ですし、資産でもあります。

だから慎重になるのは自然なことです。

でも、その一方で少しだけ、こんなことも思うのです。

毎日帰る家なのに、
一番大切にしたいのは「誰かの評価」なのでしょうか。

家は、毎日眺める景色です。

朝、カーテンを開けたとき。

仕事から帰ってきた夕方。

休日に庭へ出たとき。

そのたびに、「この家が好きだな」と思えること。

私は、その積み重ねこそが、
本当の豊かさなのではないかと感じています。

なぜスウェーデンの家は風景になるのか。

ここまで、
日本で人気を集める外壁色についてお話ししました。

グレージュやチャコールグレー。

どれも落ち着きがあり、街並みによくなじむ色です。

私も素敵だと思います。

でも、この記事を書きながら、
ずっと頭に浮かんでいた景色がありました。

それは、スウェーデンで見た住宅街です。

そこには、日本のように同じ色が並ぶ街並みではなく、
一軒一軒が個性を持ちながら、不思議なくらい美しく調和した風景が広がっていました。

なぜ、そんな景色が生まれるのでしょうか。

その答えは、「流行の色」ではなく、
「色を選ぶ考え方」の違いにありました。

撮影:Hemma Bäst!

2026年、北欧スウェーデンが選んだ色は。

ここで、少しだけ北欧スウェーデンの住宅やインテリアの最新トレンドをご紹介します。

スウェーデンの塗装・内装チェーンColoramaは、
2026年は建物を景観と「同化」させる考え方が支持されていると紹介しています。

ダークグレーやグラファイトで外壁から窓枠まで統一するデザイン。

あるいは、深いグリーンやアースカラーを選び、庭の植栽を引き立てるデザイン。

家そのものを目立たせるのではなく、建物と庭の調和を追求する

そんな住まいの考え方が広がっているようです。

ノルウェーに本拠を置く世界的な総合塗料メーカーJotunのスカンジナビアカラーマネージャー、ニーナ・クレボー・モルクヴェさんは、こう言っています。

「スカンジナビアの人々は、屋外の色合い選びにおいて伝統を重んじます」

「屋外用塗料は、流行よりも美しさ、持続可能性、そして長い伝統を重視します。

私たちは住宅向けの塗料や製品を開発する際に、この点を真剣に考えています」

では、実際に北欧の家にはどんな色が多いのでしょうか。

スウェーデンの街並みや住宅街でも特に美しく景色と調和していた色を、いくつかご紹介します。

白とライトグレー – 明るく、時代を超越したデザイン
撮影:Hemma Bäst!

明るい色は、外観と内装の両方をより広く、開放的に感じさせます。白い外観は広々とした風景によく溶け込み、淡いグレーはより柔らかく、居心地の良い雰囲気を醸し出します。

レッド – スウェーデンの定番

ファールンレッド(ダーラナレッド)はスウェーデンの建築伝統に深く根ざしています。温かく、居心地が良く、安心感のある印象を与え、特に田園地帯や森林地帯に適しています。

グリーン – 自然に近く、調和的

緑色は柔らかな印象を与え、自然環境によく馴染みます。明るさが同じならばどんな色ともバランスのとれた雰囲気を作り出す効果もあります。

ダークグレーとブラック – モダンで効果的
Caparol Fasadfärg Intact Matt:https://www.fargvaruhuset.se/

暗い色の外壁はコントラストを生み出し、家にモダンな印象を与えます。特に森林や山に近い場所では、周囲の環境にさりげなく溶け込むため、効果的です。

黄色 – 暖かく、人を惹きつける色

落ち着いた黄色の色調は、クラシックで明るい印象を与え、古い街並みや伝統的な邸宅の環境によく馴染みます。

選んだ色は、
これから長い間あなたを包み込むことになるでしょう。

だからこそ、

流行にとらわれず、今心地よく感じるだけでなく、10年後も愛せるような色合いを選ぶのが賢明です。

定番の色、温かみのあるニュートラルカラー、アースカラーや落ち着いた色合いは、時代を超えてスタイリッシュであり続けるでしょう。

美しさと耐久性をデザインする。

もう一つ、北欧で広がっている考え方があります。

そのトレンドの一つが、Mixed media(素材の混合)です。

木だけ。

石だけ。

塗り壁だけ。

そうではなく、それぞれの素材を組み合わせて、一つの外観をつくる考え方です。

木材パネルと石。

木材と繊維セメント。

それぞれの素材が持つ表情を生かしながら、美しさと耐久性の両立を目指しています。

素材そのものの色を生かすことや、光沢を抑えたマットな質感が注目されているのも、2026年の特徴です。

時間が経っても古く見えにくいこと。

自然の景色になじむこと。

そんな価値観が感じられます。

「好き」が積み重なるということ。

スウェーデンハウスに住み始めてから、私は家に帰るたびに少しだけ立ち止まるようになりました。

仕事から帰ってきた夕方。

木製サッシ窓に西日が反射します。

白い外壁は、昼間の印象とはまったく違う、やさしい色になります。

庭の緑も、その時間だけ少し深く見えます。

枝先と葉の影が外壁を滑るように揺れています。

「ただいま。」

あー。今日も頑張ったなぁ。

この数秒が、一日の緊張を静かにほどいてくれるのです。

住む前には想像もしなかった、小さな幸せでした。

「となりに合わせる日本」と、「自然に合わせる北欧」。

現代の日本の住宅地を歩いていて、悲しい気持ちになることがあります。

それは、住宅に緑がないことです。

あえて庭を作らないと言う方もいます。

手入れが大変だからと。

ファサードが駐車場になっていて、門もなく、玄関の横にシンボルツリーが一本だけ。

そんな家もよく見かけるようになりました。

緑がほとんどなく、
建物ばかりが並んでいる日本の住宅街。

そこでは、外壁の色を選ぶ時には「周りから浮かないこと」が安心につながります。

住宅街全体が調和していることは、とても大切です。

これは、一見すると「調和」を追求する北欧と共通するようにも思えます。

でも、北欧の調和は少し違います。

合わせる相手は、となりの家ではありません。

空です。

森です。

庭の木です。

四季の光です。

だから、一軒一軒の色が違っていても、
不思議と街並みが美しく見えるのでしょう。

家が自然と調和しているのです。

そんな景色に、わたしはとても惹かれます。

撮影:Hemma Bäst!

おわりに

外壁の色には、流行があります。

今年、人気の色も、数年後には少し印象が変わるかもしれません。

「愛される家」は、流行だけではつくれません。

家族が笑った日。

子どもが庭で遊んだ日。

雪の日も、雨の日も、窓から季節を眺めた。

そんな思い出の一つ一つには、
いつも必ず見守ってくれている「わが家」があります。

だから私は、外壁の色は今の気分で選ぶものではなく、
未来の暮らしを思い描きながら決めるものだと思っています。

どんな色なら、10年後も、20年後も、
「やっぱりこの家が好きだ」と思えるでしょうか。

今回も、最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

次回 後編へ

今回の記事は、2026年、日本で人気の外壁の色についてのお話でした。

北欧スウェーデンでは、今、どんな色が選ばれているのか、現地のメディアをのぞきながらご紹介しました。

そこには、
日本とは少し違う、「調和」の考え方がありました。

となりに合わせる日本。

自然に合わせるスウェーデン。

その違いを知ったことで、
あなたのわが家の外壁の色選びが、少しだけ自由に、
そして楽しくなっていたらうれしく思います。

次回、「愛され続ける家。」【後編】では、

10年後、20年後。いえ、50年後だって
「やっぱり、わが家がいちばん!」と思いたい。

でもそんな家になるには、どんな性能が必要なの?
やっぱり耐久性?

そんな、お話をさせていただきたいと思っています。

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